【50代・60代・70代】男女は何歳までセックスができるのか?

加齢に伴い性行為の頻度はどんどん落ちていきます。しかし、人によっては50代以上でも性欲溢れており、セックスを楽しんでいる人もいるのです。そして、高齢になればなるほど性生活があることで人生のメリットが大きいのです。

 

では、みんな何歳までセックスをしているのか、高齢者のセックスがどんなにかメリットがあるのかお話しします。

 

40代〜70代!みんなのセックス頻度

直近1年間でセックスした頻度を調査した日本の調査では、男女共に加齢に伴い1年間以上していない人が増えている事が分かり、男性の割合は「40代:36%」「50代:45%」「60代:62%」、女性の割合は「40代:47%」「50代:66%」「60代:69%」となりました。

 

日本の他の研究では、70代の1年以上の間セックスレスの割合が「男性:69%」「女性:76%」でした。他にも日本のアンケート結果などを見ても、加齢によって性的な活動頻度は下がっていき、男性よりも女性の方が性的活動は少ない傾向にありました。

 

65歳のセックスが最高

また、高齢になるに連れて、セックスに対する関心が無くなるかと言えば、一概にそうではありません。

 

65歳を超える2002人を対象にしたイギリスの調査では、65歳以上の52%が十分なセックスをしていないと不満を感じており、80歳以上の6人中5人は、もっとセックスする機会が欲しいと感じている事が分かりました。

 

そして、アメリカに暮らす独身者5000人を対象にした研究では、最も「性の喜び」を感じられるのが男女共に約65歳だという研究データもあるのです。60代の男女は経験も豊富で、「自分が相手にどうしてほしいか」「相手にどうしたいか」など自由にセックスを探究できる為、互いに最高の行為ができるのです。

 

また、医学誌に掲載されたデータでは、80代〜90代でも活発な性生活を送っており、マスターベーションやセックスを楽しんでいる人もいるので何歳になってもセックスは可能だという事が分かります。

 

歳をとるに連れて、性的能力やセックスする機会が失っているけれど、性的な欲求は多くの人が持っており、より素晴らしいセックスが出来る可能性が秘められているんですね。

 

また、高齢であればあるほどセックスをした方が良い理由もあるのでお話ししていきますよ。

 

高齢セックスのメリット

健康になる

年齢を重ねると共にセックス頻度は減っていく傾向がありますが、性的な欲求が高いまま性的活動を行なっている人は健康的である可能性が高くなります。

 

アングリア・ラスキン大学の研究で50歳以上の男性2577人と、女性3195人を対象にした調査を行いました。「性的活動頻度、男性は勃起能力」と「健康状態」の関連を調査した結果、性的活動の頻度が低下した男女は健康状態の悪化を訴える割合が高くなりました。

 

また、勃起能力の低下を訴えた男性は、「がん」や「心臓病」と診断される割合が高くなったのです。

 

性的活動の頻度や能力の低下によって健康状態に悪影響を与えている場合もありますが、その時点で診断できなかった病気によって性的活動の低下となる要因を引き起こした可能性もあります。

 

ただ、どちらにしても高齢でも性的活動の頻度が高い事は健康状態である可能性が高く、セックス によって幸福感や高揚感をもたらしてくれるドーパミンやエンドルフィンは精神にポジティブに働くので心の健康にもいい影響を与えてくれますね。

 

また、セックスの消費カロリーについて調査した研究では、30分間の性行為で「男性は101kcal、女性は69.1kcal」となり、15分間のジョギングを行った場合と同等の消費カロリーになる事が分かりました。なので、定期的にセックスする事は、運動を行い肉体的に良い影響があるのです。

 

幸せになる

高齢者にとって性的活動と幸福度は大きく関係しております。

 

平均年齢65歳の男女約7,000人を対象に性的活動と生活の楽しさについて調べた結果、性的活動が活発な高齢者ほど「生活が楽しい」と感じていることが分かりました。

 

そして、男性は頻繁なセックスに幸福を感じて(月に2回以上)、女性はキスや愛撫に幸福を感じる傾向があることが分かりました。

 

また、20~93歳で6000人以上を18年間にわたって追跡調査した研究では、高齢者のセックスは、経験によって身につけた知識や技術がより磨かれていくことにより、性的能力の衰えを補うように回数よりも質を重要視する事で、セックスの満足度を高める事が出来るんですね。

 

NPO法人「全国高齢化委員会(National Commission on Aging、NCOA)」のデータは、40代と比べて特に70代のセックスが満足度が高いことが分かり、セックス満足度が高い性生活を送れているほど幸福度が高くなるデータもあるので、高齢者の性的活動は幸せが高まる可能性が高いです。

 

認知力

高齢者が定期的にセックスする事で、認知能力を高める可能性があります。

 

認知能力とセックス頻度について調べた研究で、セックス頻度が高い人(週1回以上)ほど脳の認知能力が高い傾向があることが分かりました。(動物の名前を素早く当てるテスト、正方形、三角形、立方体など図形を覚えて描くテスト)

 

定期的なセックスによって認知機能が鍛えれる可能性があるため、高齢者にとっては大きなメリットになります。ただ、認知機能が高い人がセックスを続けている可能性もありますので、セックスすることが必ずしも脳にとって万能薬になる訳ではないようです。

 

ただ、セックスによってドーパミン、オキシトシンなどが放出される事により、幸福度も高くなり脳にも良い影響を与えてくれるので、心身ともにメリットがあるのは確実ですね。

 

こんなにも高齢者のセックスにはメリットがあるのですが、勃起能力の低下を訴えた男性がいる事で著しくセックスの満足度やセックス頻度が低下してしまうことが分かっています。では、年齢毎に勃起能力に不安を抱えている人はどのくらいいるのかお話しします。

 

EDの割合

EDとは、完全に勃起しない状態を指すのではなく「満足な性行為を行うのに十分な勃起出ない状態、もしくは勃起を維持できない」(ED診療ガイドライン)事を言います。

 

なので、「半勃起状態でフル勃起できない」「途中で勃起ができなくなる中折れする」事もEDに含まれるのです。

 

40~70歳の4カ国の男性を対象にEDの割合を調べた結果、日本は34%EDである事が分かり、40歳以上の日本人男性のうち、実に3人に1人はEDである事が分かりました。(ブラジル15%、イタリア17%、マレーシア22%)

 

また、欧米7カ国で50~80歳の男性を対象にしてEDを割合を調べたところ、「50代:30.%」「60代:51%」「70代:75%」がEDである事が分かったのです。日本は他の国と比べてもEDの割合が高い事が分かっているので、日本はこれ以上の割合でEDである可能性が高いことからも、加齢により自分の勃起能力に自信を持っている人はどんどん少なくなってしまうんですね。

 

EDの最悪なデメリット

EDには、血管や神経に原因がある「器質性」、緊張やストレスで起こる「心因性」、その両方の要素がある「混合性」の3タイプに分類されます。若年層では心因性が多く、高齢に伴い器質性が多くなっていきます。

 

そして、器質性のEDになると血管の機能が衰えている一つのサインなので、狭心症や心筋梗塞を発症する確率が高くなります。また、男性ホルモンであるテストステロンの低下によってEDとなっている可能性もあります。

 

テストステロンと勃起に関する論文を分析した結果、テストステロンがペニス海綿体へ血流を送り込み、勃起を促進する作用があり、低テストステロンの男性は、性欲が低下して正常な勃起ができなくなりEDとなる可能性が高い事が研究で分かりました。

 

テストステロンは勃起力だけでなく「性欲」「身体の元気」「前向き思考」「集中力」と健康全般にポジティブに働かせる作用もあり、40歳以上の男性858人の追跡調査を行い、男性ホルモンが低い人ほど生存率も低く、寿命が短くなることが確認されたのです。

 

なので、もし勃起能力の低下が分かったら、人生の幸福度だけでなく病気になる確率も高くなり、寿命にも関わってくるので、早くの改善を試みる事が大切なのです。

 

EDの改善/勃起力を高める方法

タバコを減らす

タバコを吸う人は、タバコを吸う量を減らすことで勃起機能を取り戻していく可能性があります。

 

タバコには人体に悪影響を及ぼす有害物質が含まれており、タバコによって血管を収縮させる働きにより血流が悪くなる作用があります。また、動脈硬化を促進させる働きがあることからも血管にダメージを与えてしまうので、勃起する為に重要な血流が悪くなってしまうのです。

 

タバコは自律神経に複雑に作用することにより、EDを引き起こす危険因子です。

 

また、喫煙による害を軽減する、また禁煙のための手立てとして電子タバコを使用する人もいますが、電子タバコの使用量とED発症には明らかな関係性がある事がわかりました。

 

研究にて、通常、電子タバコ問わず喫煙量が多い人ほど、勃起不全リスクが高まる事が分かっており、禁煙をする事で数年かけて勃起不全の症状も改善されていく事もわかりましたので勃起機能を改善する為には「タバコの量を減らす」「禁煙をする」事が理想的です。

 

入浴習慣

入浴習慣は、勃起機能にとって最適なケア方法になります。

 

人の体は温められる事で血管が拡張して、全身の血流が良くなる事で、血管機能に良い影響を与える事からも勃起機能にポジティブなアプローチをしてくれます。

 

また、入浴によって副交感神経が優位になりストレス緩和効果も期待できる事からも、血管が弛緩して血流促進効果が得られます。

 

理想的な入浴習慣方法は、複数の研究を基にまとめると「週5回」「お湯は39℃」「就寝の約90分前に15分〜20分程度」の入浴習慣をする事で、科学的に血流改善に最適です。

 

また、炭酸ガス系の入浴剤やラベンダーなど香りがある入浴剤を使用する事で、よりリラックス効果や血行促進効果を得られる可能性があることからも、自分に合った入浴剤を使用することは効果的ですね。

 

 

アルコールを調整

アルコールの摂取量を調整する事で、性欲を高めて勃起力を高める要因になる可能性があります。

 

アルコールと男性機能の関係性について調べた研究では、アルコールはテストステロンを生成する睾丸の細胞を傷つけてしまい生殖能力の低下、テストステロンの生成自体を妨げてしまう事が分かったのです。また、アルコールは脳と身体の神経伝達を抑制する為、性的刺激も陰茎に伝わりにくくなり勃起しにくくなるのです。

 

しかし、適度な飲酒なら短期的にテストステロン上がる研究データがあることからも、行為前に適度な飲酒をするなら、ストレスが低減し性欲が促進することにより、男性機能にプラスの効果を得やすいんですね。

 

厚生労働省によると成人男性であればアルコール換算で20g程度が「適量」です。例えば、「アルコール度数5%のビールロング缶1本(500ml)」、「アルコール度数7%のチューハイ缶1本(350ml)」、「アルコール度数15%の日本酒180ml」です。

 

適切な体重維持

肥満の男性の場合には、減量をして適切な体重維持をする事で勃起改善の可能性があります。

 

男性の肥満レベルと勃起障害の関連を調べた研究では、適切な体重の男性と比べて肥満レベルが高くなるにつれて勃起障害となってしまう可能性が高まっていく事がわかりました。

 

実際に勃起障害の79%は肥満体型(やや肥満、肥満)であり、やや肥満(BMI25~30)だと勃起不全の発生率は通常体型の男性よりも1.5倍、肥満(BMI30〜)だと3倍リスクがあるのです。

 

肥満によって高血圧、糖尿病になりやすいなど、健康に悪影響を与えやすく、血液中の脂質が多く、血液がドロドロ状態になりやすいため、細い血管となる陰茎に血流が行き渡らない為、勃起能力が大きく低下する可能性があるのです。

 

肥満解消のためには、生活習慣全般が大切ですが、短期的な視点なら「食事制限のみ」でも効果的ですが、長期的な視点なら「運動」も組み合わせる事がとても大切になります。

 

T系の精力サプリメント

「加齢によって衰えを感じる」「ムラムラ感が減ってきた」「1回戦で力尽きて2回戦目に望めない」という方は、テストステロンに関する研究が行われた成分が採用されているT系サプリメントがポジティブケアをしてくれます。

 

テストステロンは、神経伝達物質の形成や一酸化窒素(NO)を作り出す手伝いをすることができますので、「男性機能(勃起機能)」「性欲(性的欲求)」「不応期の短縮(賢者タイムの短縮)」にとって役立つ物質です。

 

更に、テストステロンレベルと早漏の関係を調べた結果、比較的低いテストステロンの男性は、早漏のリスクと関連していることが分かったことからも男性機能を総合的にサポートしてくれます。

 

サプリメントは、治療とは違い即効性ではなく、日々の習慣改善と合わせて男性のコンディションを根本的な改善をしていく事が目的となるので副作用なども基本的になく、日々の生活の中で活用できます。

 

T系サプリメントを成分や価格帯から比較してランキングにしているので参考にしてください。

【テストステロンブースター】T系の精力サプリメント比較・ランキング

9月 21, 2023

 

まとめ

映画やドラマの影響もあり、高齢者のセックスで危険視される一つが「腹上死」です。ただ、実際には高齢者が腹上死をする可能性はかなり低い事が分かったのです。

 

心臓突然死で亡くなった6874人の患者を過去16年間に渡って調査した結果、セックス中や後に発生したケースは全体の「約0.2%」に過ぎなく、亡くなった人も平均年齢は38歳と若めだったのです。

 

研究にて、心臓突然死は加齢によって発生するものではなく、遺伝的要因によって発生するために若くから心臓病を患っている人がなりやすいと見解しています。なので、ほとんどの人はセックスでの腹上死について気にする必要はないのです。

 

参考論文

Declines in Sexual Activity and Function Predict Incident Health Problems in Older Adults: Prospective Findings from the English Longitudinal Study of Ageing

Energy expenditure during sexual activity in young healthy couples

Sexual Activity is Associated with Greater Enjoyment of Life in Older Adults

Sexual Quality of Life and Aging: A Prospective Study of a Nationally Representative Sample

The relationship between self-reported sexual satisfaction and general well-being in women

Frequent Sexual Activity Predicts Specific Cognitive Abilities in Older Adults

JexSexSurvey. 2020

現代性教育研究.2012

Majority of over-65s would like more sex, survey finds

Sex is best in your SIXTIES: Survey finds 66-year-olds are the most satisfied in bed – and sex therapists say it makes sense

Nasser Mikhail. “Does testosterone have a role in erectile function?”.Am J Med. 2006 May

Low serum testosterone and mortality in male veterans

Lower urinary tract symptoms and male sexual dysfunction: the multinational survey of the aging male

Epidemiology of erectile dysfunction in four countries: cross-national study of the prevalence and correlates of erectile dysfunction

Association of Sexual Intercourse With Sudden Cardiac Death in Young Individuals in the United Kingdom

Smoking and erectile dysfunction: findings from a representative sample of Australian men

Do cigarette smokers with erectile dysfunction benefit from stopping?: a prospective study

Association of E-Cigarettes With Erectile Dysfunction: The Population Assessment of Tobacco and Health Study

Habitual hot water bathing protects cardiovascular function in middle-aged to elderly Japanese subjects

https://www.saint-care.com/tokyo/wp/wp-content/uploads/2022/12/80b0a5e40de378f3ce6973b8a606082a.pdf

渡邊智、石澤太市,谷野伸吾:入浴,香りが自律神経系に及ぼす影響 脳波での検証.AROMA RESEARCH 2010;11(4):52-57.

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Reversal of ethanol-induced testosterone suppression in peripubertal male rats by opiate blockade.Alcohol Clin Exp Res. 1998 Sep

Sex hormones in alcohol consumption: a systematic review of evidence.Addiction 

Obesity–significant risk factor for erectile dysfunction in men

Diet or exercise interventions vs combined behavioral weight management programs: a systematic review and meta-analysis of direct comparisons.

 

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